■飲食経営相関図の解説
店長さんを目指す方必見!期間限定で公開します。で公開した飲食経営相関図について様々誤解があるようなので少し解説したいと思います。
あの図は、飲食店を牽引する方が用いるべき手法を分かり易く図にしたものです。または、これから飲食店を牽引する立場の方があの図を理解しようと切磋琢磨することに意味があると考えます。

だから、これから飲食店を運営したい方に見て頂きたくて発表しました。
飲食店は、店を回すシステムが機能しなくては運営はできません。
飲食店をオープンさせる前段階で、市場調査、競合調査をしてOPEN予定の物件価値を評価してから経営者側が本当に来店して頂きたい客層を確定させ、差別化するための仕組み作りであるマーケティングミックスのフレームに当てはめた戦術を確定し、キッチン規模を確定、客席レイアウトを決めます。
そして、必要とされる総スタッフ数を決定し、それを円滑に回すためのオペレーションを確定します。
戦術を決定した段階で料理人、メニューなどの策定も同時に進行させます。
ここまでが、本部機能で出来ることです。
この先は、店舗を牽引する店長さんの人間力(ヒューマンスキル)に大きく影響されることになります。
あの図には真ん中にQSC+Hという文字が書いてあります。
意味はクオリティ、サービス、クリンネスとホスピタリティという意味です。
僕がここで言う本部のOPEN前の戦術もこのQSC+Hに影響を与えますし、店舗を牽引する店長さんのQSC+Hにどう向き合うのかの姿勢が従業員のモチベーションに影響を与え、すべてのお客様に作用します。
本部またはマネージャーがマネジメントについて店長さんに戦略を与える場合もあるでしょうが、店長さんは最低限戦術を策定する必要があります。
そして、その戦術に対してリーダーシップを発揮した結果がQSC+Hに大きく作用するのです。
その前提条件に、店長さんがマズローの5段階欲求説でいう自己実現欲求を最低限満たしている必要があり、自営業で起こす方なら自己超越欲求が満たされている必要があると思います。
最低限、自分が満たされている状態にないとダイバーシティーへの取り組み方に苦慮するでしょうから、当然QSC+Hに対する従業員の取り組み率は低下します。
また、店舗を牽引する店長さんのマズローの欲求5段階説にいう段階がどこにあるのかで営業戦略であるマーケティング戦術にまで影響するのです。また、店舗を牽引する店長さんは、その場の空気感を語る場面で従業員を瞬時に統括する力や、店内すべての空気感を掌握する力も要求されます。
これは、お客様との信用を構築します。
何故ならば、飲食店はお客様にとって料理を楽しむためだけの空間ではないからです。
ある意味ショーを料理と共に楽しんで頂ける空間だとの認識が店長さんには必要です。
または、料理と共にマズローの欲求5段階説でいう社会的欲求や承認欲求が満たされる場でなければいけません。
また、世の中にあるありとあらゆるツール、法則、手法を自ら楽しみ、学び、使いこなせる器が必要になり、それが更にQSC+Hを押し上げる結果になります。
ここまでの全てが計画的に運用出来ている事がそのお店のブランディング戦術として影響し、顧客にとってなくてはならないお店へと昇華するのだと思います。
■ヒューマンスキルとは
ヒューマンスキルとは、飲食業界を取り巻く環境は激しく変化している中、現場を取りまとめ、意見を抽出し、適切に対応する能力です。
現場においては人材の育成が必須です。
従業員の行動を評価し、フィードバックやアドバイスをしながら従業員のマズローの欲求5段階説による段階を確認しつつ、ステップアップする手助けを行う必要があります。
またメタ認知力を非常に問われるスキルですので日頃から自分自身を俯瞰する力を磨き続ける必要があります。
またダイバーシティ(多様性)についても飲食業は多種多様な方が働く環境にありますので、部下一人一人とじっくり向き合い、受け入れる姿勢が問われます。
そうすることにより、信頼関係が生まれ、結果として自分の業務を柔軟に遂行出来ると思います。
■飲食業においてヒューマンスキルの高い人が少ない理由
性格や気質に強い影響を受ける
飲食業界はどちらかといえば、低学歴の方が多い職場です。日本の学校教育の問題ですが、同じ地域の同じ価値観を持つ、同じ年収帯程度の親を持ち、あー言えば、こーだと返ってくる環境で小学校、中学校の義務教育期間を過ごすと周りと同質化することで利益を得る経験を持ち、それが習慣となってしまいます。
また、別の側面としては攻撃することで突破出来たり、感情を露わにすることで利益を得る体験が成功体験として刷り込まれます。
例としては、拗ねたり、不機嫌になったり、キレたりする事で周りが気遣ってあげるアレです。
しかし、高等教育以降の現場ではレベルが上がるほど自立し、お互いを尊重しあう文化に自分を置かないと不利益を受ける経験をすることにより、自分を俯瞰して見る力や他人を推し量る力が自然と強化されます。
性格や気質はこのように幼少期からの経験が作り上げるものですから学歴によるヒューマンスキルに差があるのはある意味仕方のない事でもあります。
教育機会を与えがたい
また、学校教育において良いポジションを確保できた経験の少ない人たちが多い現場において学ぶことに良い印象をもっておらず、自ら学び発想はなく、学ぶ場を与えても自発的に行動を起こさない方が多いように思います。
一般的に社会人の1日の平均学習時間はたった6分だと言われてますが、飲食人の平均はおよそ0分です。
それが故にチャンスがあるし、ブルーオーシャンだと言われる意味さえ全体的には考えないのだと思います。
35歳前後で成長が止まる?
ヒューマンスキルに対する実験があります。
自分で感じるヒューマンスキルの向上と他人が見るヒューマンスキルの向上には大きな壁があると分かっています。
しかし、ヒューマンスキルは他人が判断する能力ですから自分ではあると思っても周りがナイ!と言えばないのです。
僕は長くこの業界で働いていますので感覚的に35歳くらいかなーと考えています。
その年齢くらいに頭打ちし、飲食業界から去っていく人が多いです。
そして去っていく人は飲食業界で自己実現できていない方です。
仮に飲食業界で5年、10年過ごした方が自己実現できていないのだとすれば、ヒューマンスキルが備わっていないとしか判断できません。
調理や接客のみのテクニカルスキルでは人を指揮できず、作業員から抜け出せないのですから。
■飲食業内で特に必要とするヒューマンスキル
コミュニケーション(文章、口頭)
従業員とのオペレーションや規則の伝達や業務連絡にlineを活用している店舗は多いと思います。
しかし、相手の表情が見えない言語だけのコミュニケーションになるため、特に言葉選びが重要になります。
口頭でのコミュニケーションにも言えることですが、従業員の言葉にしっかり耳を傾け、言葉の裏にある本質を読み取る事を心がけてください。
様々な意見の調整
飲食店は年齢、性別、前職でのキャリアなど様々な方が働きに来られます。そのような状況なだけに、トラブルも絶えない環境です。
意見の対立や何を良しとするのかなど、その状況において判断すべき場面の連続です。片側だけの意見や主張を聞き判断すればトラブルを大きくするだけになります。
必ず双方の主張をヒヤリングするだけでなく、その裏にある個人の目的や本質を見抜くことが大切です。
このような意見や主張による対立や囁きはマズローの欲求5段階説によるところの承認欲求を欲している方同士や片側がそうである場合が多いように感じます。
また他人批判ばかりを繰り返す方もコレと同様に承認欲求が得られないばかりに同じステージで足踏みしている方が多いと見受けられます。
部下の動機付け(コーチング)
これにもマズローの欲求5段階説を用いることをお勧めします。例えば、飲食店に入社してくる方には明日の生活にも不安を抱えている人も多く集まります。
そのような方はマズローでいうところの生理的欲求でさえ満たされていない状態にあるのではないでしょうか?
また、飲食店で長く働く転職組ならすぐに仕事に馴染めるような簡単なオペレーションや接客、または調理に対して経験値の浅い方が入社された場合で周りの従業員に許容力が無い場合は、安心・安全への欲求が満たされていない状況にあるように思います。
また、仕事においてそこを求めていない方でも職場内への所属の欲求が満たされず、成長動機が得られない方もあると思います。
従業員の個々がどのようなプライベートを過ごし、どんな価値観を持ち、日々何を感じ、考えて働いてくれているのかを注視する姿勢が非常に大切で、欠乏動機の内側にいる方が成長動機に自ら奮起して変わろうとすることなんて期待できないのですから動機付けに対するアプローチが大変大切になります。
リーダーシップ
ドラッカーの言葉から引用するとリーダーシップとは生まれ持った資質ではなく、地位や特権でもなく、責任をもって遂行すべき仕事の一種という事らしいです。
僕の教えは、戦国時代などの侍大将などを想像させる事にしています。
部下を率いて戦場を駆け抜ける侍大将は時として目の前に展開する敵兵に怯える部下達を叱咤激励しつつ自分が先頭に立ち、励まし、敵部隊に突撃し、戦陣を駆けつつ背中で部下に語り掛け、状況に応じて臨機応変に戦場を駆けまわる。
困難に立ち向かい、良く部下を統率し適切な状況判断と強い精神力で困難を突破する力だと僕は思います。
ですから、もう一度言いますがマズローの欲求5段階説でいうところの成長動機に突き動かされている自己でなければいけないのです。
ファシリテーション
個々に語り掛けるリーダーの姿と全体を指揮しているリーダーの姿が違うのは当然だと思います。全体に語り掛ける場面や会議などによる場面に個々との信頼関係や個々の分析を出来ている状態ならばスムーズなポジショニングで円滑に進める事ができると考えます。
プレゼンテーション
飲食店においてQSC+Hにどのようなアプローチをするのかを問われるのですが、それを個々にどのように落とし込むのか。
店舗を牽引する立場の方は圧倒的に従業員満足度にアクセスすべきですが、従業員が自分たちで従業員満足度が顧客満足度より優先させるべきだと感じているとおかしいことになります。
自分が伝えたい事を論理的に簡潔に情熱的に伝える力が必要です。
ロジカルシンキング
飲食店を牽引する立場の方が、本部からの指示や接客や調理の常套手段だとして採用していることであっても、自らの論理的思考で分解し、再構築することにより簡単な言葉で従業員に説明してあげる必要があります。
店舗を牽引する方が従業員に対して、接客や調理に対するオペレーションやレシピに盲目的に従っているだけの人に信頼関係など構築できないのです。
向上心
現状に満足せず、常に今より良い状態を目指す姿勢が問われます。
自己実現欲求を高め続ける活動をする中で、稀にある意味無敵な境地に達する事があります。その境地こそがマズローの欲求5段階説の実は上位概念にある自己超越という境地なのです。
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大阪を中心に活動している飲食専門の経営コンサルタントです。
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