他業界から飲食業界への転職について考えてみよう。飲食業界への転職はあり?
他業界で働き、飲食業界を外側から見ている人たちは、飲食業界にあまり良いイメージをお持ちでないと思います。
飲食業界側の人間が他業界の人たちが、どう言った目線で見ているのかを想像してみると、こんな感じです。
仕事が立ち仕事でキツい。
残業が多く、サービス残業がありそう。
年間の労働日数が多い。
深夜まで働く長時間労働。
などなど
では、飲食業界には、どんな方が働きにくるのか?
・学生時代にアルバイトで飲食業界で働き、楽しいからそのまま就職した。
・料理が好きで、自分が作った料理で勝負できる世界観に惹かれた。
・転職のタイミングで生活に追われ、とりあえずすぐ働ける業界を選んだ。
・接客が好きだが、販売や営業などのノルマのない業界を選んだ。
・単純に若い時期から大したキャリアがなくとも稼げる業界を選んだ。
・やりたい事が見つからず、なんとなく飲食業界にはいった。
・将来自営をして経済的な成功を収める為には、飲食業界だと思った。
僕は、25年程マネジメント層で飲食業界で働き、面接担当者としても長く勤めて来ましたから、リアルな就職・転職動機は、こんな感じで間違いがないと思います。
勉強が嫌いで、日々ダラダラと好きな事だけやってて日々を送りたい方にとって転職は地獄になります。
何故ならば、他業界の方が飲食業界に抱いているイメージは、マネジメント層以外の方の一般従業員に対するイメージで、実際に一般従業員の方たちは、他業界の方が想像している通りの労働を行っているからです。
飲食業界に転職するメリット、デメリット。
他業界から飲食業界に転職するメリット。
最大のメリットは転職後、ロワーマネジメント層までの距離が短い事です。
その他、転職した瞬間的なメリットを見てみましょう。
✓年齢層が幅広く、学生アルバイトも多い環境である為、新入り感がなくコミ障でない限り職場に馴染むのが難しくない。
✓キッチン・ホールで行う仕事が分かれており、マニュアルなど暗記モノを覚えると即戦力として働ける領域がある。
✓長く人手不足に喘いでいた業界なだけに、仕事が簡素化されており、作業面での優劣が出難い。
✓ノルマ・目標数値など職歴が浅い段階で問われる事がなく、じっくり成長していける。
✓お客様・スタッフ共に人との出会いが活発で、飲食業界でなければ交われない層と直接的に触れ合える。
他業界から飲食業界に転職するデメリット。
✓土日祝日は休めない場合が多い。
✓出勤時間が一定ではなく、生活リズムが乱れやすい。
✓キッチン・ホールで行う仕事が分かれており、マニュアルなど暗記モノを覚えると即戦力として働ける反面、作業的なルーティーンワークが多い。
✓体力勝負の一面があり、慣れるまで時間が掛かる。
✓食を扱う職場だけに衛生面的に最初は戸惑う事が多く、慣れるまで時間が掛かる。
※ 転職の良し悪しを判断して頂く記事ですから、1つ2つ都合の悪い飲食業界の話についての触れておきます。
1つは、どこの業界にもいてる老害の話です。
年功序列・終身雇用時代の影響により、お店を回転させるだけしかない取り柄のない惰性で仕事をし、ある程度の地位に納まり、将来有望な若者の成長の蓋になっている老害の存在が目立ちます。
大きくは過去に飲食業が6Kと呼ばれていた時代に人材の流入が乏しく新陳代謝しない業界であったことが挙げられます。
老害のいる転職先を選んでしまった場合は、徹底的に戦うか、避けて再転職するコストが発生します。
もう1つは、まだブラック企業が存在する事です。
飲食業界は参入障壁が低く、個人が手軽に開業でき、当たれば数年で数店舗~数十店舗増やす事も可能な業界で、企業の社会的責任(CSR)についての取組み・姿勢が緩い企業もあり、大企業・中小零細企業問わずに存在する。
飲食業界は自己資本比率の低さから行政からコンプラについてもお目こぼしをされていた時期も長く、大企業と呼ぶにふさわしい企業であっても、いまだ当時の感覚が抜けきらず、隠蔽体質を維持している企業もあります。
この二つは、飲食業界全体の恥部で飲食業界全体として向き合い、取り組むべき課題です。
飲食業界の年収は他業界と比べて高いのか?安いのか?
まず、厚生労働省の民間給与実態統計調査から確認してみたいと思いますが、このデータは全給与所得を受け取っている方を対象にしていますので、アルバイト、パート、派遣社員、一般社員まで含んだ平均値のデータです。
※2018年の国民生活基礎調査によると、1世帯あたりの平均所得額は全世帯が551万円となっています。
※所得の分布状況を見た場合、この平均所得よりも低い世帯の割合が全体の62%にも上ることから、平均値は「普通」を表してはいないことが分かります。
※世帯所得額は、家族で稼いだ額に対して平均年収は個人が稼いだ額です。
国税庁の調べによると、飲食・サービス業の年齢別平均年収は、
年代 | 男性平均年収 | 女性平均年収 |
---|---|---|
20代 | 約243万円 | 約227万円 |
30代 | 約319万円 | 約255万円 |
40代 | 約373万円 | 約250万円 |
出典:厚生労働省「平成28年民間給与実態統計調査」をもとに編集して作成
という結果が出ています。
全業界の年齢別平均年収を見てみると
年代 | 男性平均 | 女性平均 |
---|---|---|
20代 | 約272万円 | 約254万円 |
30代 | 約365万円 | 約297万円 |
40代 | 約456万円 | 約317万円 |
出典:厚生労働省 「平成28年賃金構造基本統計調査」をもとに編集して作成
厚生労働省の調査内容を認識しつつ見ても非常に少ない印象ですよね?
このデータによって推測できる事は、飲食業界での勤務は体力が要求されるため、年齢が上がる前に転職してしまう割合が高い事と非正規社員の割合が高い業種である事も要因ではないかと考えられます。
このように推測したのも、ほとんどの飲食業界就労者の方が作業員として働く、業界ならではの事情も影響していると考える事が出来ます。
厚生労働省がおこなった「平成28年賃金構造基本統計調査の概況」の会社規模による全業界の平均年収を見てみましょう。
規模 | 男性平均年収 | 女性平均年収 |
---|---|---|
大企業 | 約640万円 | 約321万円 |
中企業 | 約384万円 | 約290万円 |
小企業 | 約348万円 | 約262万円 |
出典:厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」をもとに編集して作成
※宿泊業・飲食サービス業は、男性が約325万円・女性が235万円です。
先ほどのデータ同様、非正規社員の割合や離職率の高さなどもこのデータに影響しますので、正社員だけを見れば全体的にもう少し宿泊業・飲食サービス業の平均年収は高くなるはずです。
僕は、25年間飲食業界でマネジメント層で働き、今は8億の飲食事業の部門統括をしていますが、世間の職業の年収を高くてうらやましいと感じた事はないです。
複業としても、飲食開業コンサルタントとして、様々な飲食業界関係者とも接触していますが、飲食業界で仕事のできると言われている人で世間並み以下の年収で働いている人はおりません。
流石に年収1000万円以上のクラスになると、日本を代表するような名前がある人に限定されますが、居るにはいます。
しかも、マネージャークラス以上になれば、体力勝負から解放され、現場に時間で縛られる事からも解放されます。
組織に所属し、結果にコミットさえしていれば、組織とは別に自分の事業を持つことも可能ですし、自分の可動域は広がり、自分次第で収入は青天井です。
何故ならば、僕が冒頭で言った通り、飲食業界にはロクな動機で入って来ていない方ばかりで、多少マシな地位になれた方たちはピーターの法則に綺麗にハマりこんで下の蓋をする存在になり下がっているからです。
メリットのところで言った通り、上記デメリットで深く考える事を止めてしまった人が多い業界ですから、勉強熱心でキャリア志向が強いとロワーマネジメント層までの距離が他業界より圧倒的に短く、上の職位に就けば就くだけ年収は増しますから、生涯所得は多くなって当たり前なのです。
一般的な労働市場よりも職位での待遇に差が大きく、望めば手に届く位置にそれが有り、早期にその位置を手に入れれば、生涯年収でも他業界以上に稼げる可能性が高い飲食業界に転職しない選択肢はあるのでしょうか?
※ 勿論、最後にどう選ぶのかは自分自身の判断です。
仮に飲食業界への転職を望まれるのなら過去に転職サイトの選び方を詳しく解説していますので参考にしてください。
過去参考記事:飲食で働きたい!採用が難しい時代の転職サイトの選び方
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大阪を中心に活動している飲食専門の経営コンサルタントです。
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