キャリアパスとはマネジメントとSETで経営に活かすべき従業員への提案。
『マネジメントで期待理論を活用するだけじゃ飲食店ではモチベを保てない訳』に書きましたが、期待理論では還元できないモチベUPに必要な要素として挙げた組織改革の効率的なマインドセットは何故その様に組み立てられたのかを明確にする為にこの記事を書きました。

キャリアパスが明確に示されている会社と示されていない会社では従業員のモチベーションに違いが起きてしまっている事を経営陣は理解されているでしょうか?
飲食企業の場合、一般的に店舗に配属されてホール業務かキッチン業務から始める場合が圧倒的だと思います。
しかし、明確に見える出世のパターンはリーダー、チーフ、店長までではないでしょうか?
これら職種はプロフェッショナルです。
とはいえ、どのような実績を踏めば店長と呼ばれる地位に出世できるのかさえ、明確に示していない会社ばかりではないでしょうか?
では従業員にどのような問題が発生してしまうのかについて推察していきます。
では最初にキャリアパスについて考えてみたいと思います。
キャリアパスとは?
キャリアパスとは人材育成で用いられる用語で、「キャリア=職業上の経歴」と「パス=道」を組み合わせた用語です。
従業員が企業での仕事を通してキャリアを積んでいくための道筋である目標を作ることを意味します。
僕が所属する部門では、星の制度と呼ばれる全従業員が筆記テストによって昇給出来る制度があり、時間給従業員はランクが上がるごとに時間給がUPし、月給従業員は星MAXの4段階をクリアすれば、部門内で幹部としての待遇を与えられます。
勿論、それだけが月給従業員のランクではありませんが、星の制度である筆記試験の合格で飲食店の様な一般的にはテクニカルスキル偏重主義な職場では珍しい試みだと思っています。
このキャリアパス制度は、組織の中で従業員個人が目標とするポジションやキャリアを積むために必要なルールやスキル・能力・思考術・法則を明確にし、従業員が目標に向かって前向きに進めるようにする制度です。
よく人生プランなどの提案などして頂けるセミナーなどに行くとキャリアプランというものがありますが、キャリアプランとはこれからの人生で、どういった仕事に就いてどういった人生を歩んでいくかの計画を立てるものですからキャリアパスとは似ているようですが、全く違った概念です。
キャリアパスとキャリアプランは大きく違う。
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キャリアパス=在籍している企業でキャリアアップするための目標
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キャリアプラン=転職や独立を前提とした人生計画
です。
キャリアパスを必要とした僕の部門の背景
2019年に起こった日本社会のルールチェンジが一番大きかったです。
僕としては、自分の部下として働く部下たちは今長いスパンで見ても非常に苦しい状況で歯を食いしばって働いている人たちだと考えています。
そして、この非常に人手不足で大変な時期に飲食業界を支えている人たちが、この2019年の日本社会のルールチェンジの影響と社会の大きな変化の渦に飲み込まれて働けなくなる未来を想像した時に、キャリアパスを明確にマネジメント側が示し、様々な勉強をして頂く必要性を感じました。
もう一つは、せっかく入社して頂いた従業員が様々な理由により転職してしまう動機を1つでも減らしたかった。
よーするに、優秀な人材に在籍し続けるメリットを生み出す必要があったのです。
僕が予想したルールチェンジの先の未来
① 日本的な終身雇用・年功序列の終焉と簡単な解雇が出来る社会へ。
② 大幅な人口減少による都市部の競争激化、郊外の異常な空洞化。
③ 外国人労働者が大量に入国し無国籍国家に近づき、単純労働は外国人が独占する様になる。
④ 日本人はクリエーティブな仕事をすべきとフリーエージェント化した大量の日本人労働者で溢れ、ギグワーク単価は下がり続ける。
⑤ 5Gの浸透を起点に世界万博あたりに日本の威信を賭けてかなり無謀な社会実験が行われ、様々な業界から単純労働者、バックオフェス労働者、物販系労働者、営業系労働者、装置を操る事で賃金を得ている労働者(運転手・マシンオペレーター)など半数以上が失業に追い込まれる可能性を危惧。
⑥ 体験型産業でしか労働者を吸収しにくい社会となり、体験型労働に労働者が溢れだし一般求人倍率が非常な数値を示す社会。
⑦ 今働いている飲食従業員よりも優秀な人材を確保しやすくなった飲食企業は今働いてる人材を優秀な人材と大幅に入れ替える施策を講じ、残業が発生しない範囲で働かせ人件費を大幅に削減。
⑧ ギグワーカーによる働き方の選択肢が増え、プロフェッショナルまでの職はギグワーク化する社会になると飲食の店長・マネージャー職はリロケーションによる職業になりかねない。
⑨ 中流家庭の消滅、スーパー競争・格差社会へ。
このよーな予測をたて、今いるウチの部門の従業員を守るにはこの大幅なルールチェンジが本格化する前の数年間が非常に大切だと考え、少しでも学ぶ機会と動機を持って頂き、大きくは外さないであろうスーパー競争・格差社会に備え、そこから脱落しない生き方を選択して頂くキャリアパスを編み出せるかが、僕の新たな挑戦となったのです。
クリエイティブ職しか確実に安全だと思われる職がないのであれば、クリエイティブな思想、発想、思考術、法則を明確に習得して頂き、クリエイティブな仕事が出来る人材を育て、少しでも多くの今飲食業界で働く人たちを救う事が自分の仕事だと認識したのです。
とはいえ、これが競争が激化していく未来の飲食業界で会社が生き残れる道だとの打算も同時に持っています。
圧倒的にテクニカルスキル偏重主義の飲食業界では、クリエイティブティを発揮する機会はほぼほぼ無く、テクニカルスキルで力押しする場面が圧倒的に多く、根性論や我慢勝負みたいなバカなループにも陥っている会社は多い。
勿論コレらの会社は生き残れる訳がないし、新たに誕生してくる全くこれまでの飲食業界の常識をブチ破った飲食店が新たに数多く頭角を現してくるはずですから、競争はより激烈を極めるはずです。
それと、このYouTubeの動画を1つ時間があればみてほしい。
この人が言ってる事が全て正しいとは僕も思わないですが、日本の平均年収に対する推察は僕の意見と合致します。
誰も言わない事だからこそ見る価値があります。
このよーにして、キャリアパスを明確にする発想が生まれたのです。
キャリアパスを示す上で定説と言われるメリットなんて全然ない。
キャリアパスを明確にすると会社側は、
優秀な人材の確保、適材適所、業務効率の向上など言われているが、そこではない。
従業員側のキャリアパスが明確化されたメリットは、
目標の明確化、キャリアアップ意欲的になる、人生設計が立てやすいなどになるでしょうが、これも定説とは乖離しています。
会社がキャリアパスを示すメリットは、自社生え抜きの従業員の中で優秀な人材が育ち、組織のオペレーションの要所に就き日本的労働環境を維持しやすい。
よーは、日本的組織にも経営的に見て良いとされた箇所もあるからですよね?
従業員側が会社がキャリアパスを明確にするメリットは、ケツに火が付くであるべきです。
今後の社会情勢のリアルな推察による教育とSETでキャリアパスを明確にしなければ意味がないのです。
今後の労働者環境に何年も先まで人生設計が立てれるのは、明確なキャリアを持つごく少数の人たちだけです。
数十年積み立てる積み立ても、数十年かけて払うローンも非常に危ない。
そして、一度激烈な求職市場に堕ちてしまえば、なかなか職に就く事なんて出来ないのです。
この提案を、会社側が明確に従業員に提案してWIN-WINの関係を構築出来るか、ココがもっとも重要なのです。
如何にこれからの数年間を老いも若きも目を血走らして死ぬ気で勉強するか。
そんな人たちがどの程度の割合がその組織にいるのか?
ほんと、それだけです。
大阪を中心に活動している飲食専門の経営コンサルタントです。
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