接客で大切な事の基本から応用までと、接客で嫌な気持ちになった時の対処法を解説。
それを心掛けて、仮に飲食経験の中でマニュアルに束縛された体験があるのなら一旦全て白紙に戻し、ホスピタリティとは何かと自分の心に問いかけ、今より質の高い接客が出来るように心がけて頂きたいと思います。
今回は接客業における大切なホスピタリティとNGとなる日常的な習慣から接客に持ち込んではいけないポイントや接客で嫌な気持ちになった時の対処法について、はじめてアルバイトした人にも分かりやすくご紹介したいと思います。
接客の基本となる大切な事。
接客はお客様を最初にお出迎えし、お見送りまでを行う大切な接客業の要なので、人とのかかわり方がとても重要視されます。
お客様が心地よく過ごして頂ける時間と場所の提供に努め、自店でのお食事をお選び頂いた事を最良な選択であったと感じて頂けるように、接客の大切なポイントを確認しましょう。
|ご挨拶
気持ちの良い挨拶は、相手に対して印象が良くなり、その後の関係も良好になりやすいです。
お客様がご来店した時に、心から歓迎の気持ちを打ち出してお客様にしっかりと届けれる明るい笑顔とご挨拶でお出迎え致しましょう。
|笑顔
笑顔は、好意と悪意がない事を伝える為に欠かせない接客の基本です。
それよりも、安心感を持って頂け、更にコチラにも好意的に関心を寄せて頂けたりします。
この様に、お客様より関心と好意を持って頂けたら、その後お見送りまでに更により満足度を高めて頂ける様な対応に気配り出来れば、自店でのお客様の飲食体験は非常に有意義な時間となるでしょう。
|身だしなみ
従業員の身だしなみは、お客様側から見るとお店の安心感をはかるバロメーターです。
当たり前ですが、清潔感のある身だしなみの良い従業員ばかりのお店の方が、お店の居心地や雰囲気、印象までよく感じて頂けます。
過去参考記事:飲食業界で非常に大切なメラビアンの法則 活用術
お客様から注目に値しないと最初にレッテルを貼られてしまうと、そのあとに挽回など出来ないものです。
|言葉使い
正しい日本語を使える従業員は接客をされる側も気持ちの良いものです。
しっかりしてるなーと思って頂けるのです。
とはいえ、笑顔で正しい目配りも出来て美しい言葉使いが出来ることが最高の接客のたしなみでもありますから正しい日本語を使えるように心がけましょう。
とくに、アルバイトを始めたばかりの人は「間違ったアルバイト敬語」を覚えやすいので、一度自分が使っている敬語や接客用語が正しいのか先輩などに確認してみましょう。
接客の応用すべき大切な事。
接客の基本的な大切な事が身に付いたら、更にお客様に喜んでいただける技術を身につけていきましょう。
基本はともかくとして、接客の応用を使いこなせるようになると、人にスキルとして話してもいいレベルだと認識して頂いても構わないと思います。
アルバイト初心者でも意識的に接客スキルを学んでいただきたいと思います。
|お客様の反応に応じて対応を変える。
接客はマニュアルで決まった言葉で対応すべきではありません。
お客様自身のその時の感情によってもお客様の反応は変わります。
ですから、決められたセリフがたとえ有るとしてもお客様が自分の話をどんな反応で聞いておられるのか確認しつつ自分の対応を変えるべきです。
お客様とのやり取りについては、お客様が聞きたい事、言うべき事、言いたい事に分けて組み立てる癖を持つべきです。
例えば、通常メニューとは別に食べ放題メニューを提供しているお店だとすると、リピーターなのか新規客なのかで説明すべき内容が変わります。
先にご来店が初めてかどうかの確認をすべきで、はじめての場合はおすすめの食べ放題メニューのご説明をしてもいいかの確認をするべきです。
お客様がご興味がありそうならば、更に掘り下げてご説明すべきですし、あまり関心のない様子の場合は他の提案など臨機応変に対応する様に心掛け、無駄にお客様の大切な時間を奪わない様に注意が必要です。
この時、説明の練習不足ならば無理に説明しようとすれば顔がひきつったり、笑顔が不自然になり印象が押し売り気味になってしまうリスクもある為、従業員間で暇な時にロープレする環境を作るべきです。
|検討する癖を習慣にする。
マニュアルで固めている飲食店なら臨機応変を求められないと思います。
しかし、できる事できない事ってお店が一方的に決めたルールでお客様の立場からすると何故そんな風に?って思う場面がマニュアル型接客では多々おこります。
例えば、メニューにはないけど子供に少量のご飯を食べさせたいファミリーが来店してきてメニューを一通り見てご飯が記載されてなかったら従業員を呼んでご飯の有無を確認しますよね?
呼ばれた店員は『置いていません』、『できません』と断るのか、お客様のご様子を察して子供さんにご飯が必要だから確認されているのだと認識できれば『少々お待ちください、お子様がご飯を召し上がられるのですよね?店長に確認してまいります』と反応するのかによってお客様の感じ方は全然ちがいます。
なんでもルールに沿って拒絶するのではなく、お客様の問いに対して検討してみる習慣を従業員が持っているお店は魅力的です。
結果、お客様の問いに応えられないとしても『拒絶』と『検討』ではお客様の気分は全く違うものなのです。
|一人一人のお客様によってニーズが違う。
ご来店されたお客様のニーズに注目する習慣を持ちましょう。
ニーズとはお客様が欲しているモノやコトという意味です。
同様に使う言葉にウォンツがありますが、ウォンツは潜在しているニーズという意味でお客様ですら認識していないニーズという意味です。
ご来店されたお客様への接客の場合、ニーズを必ず見落とさない姿勢が大切です。
何か困ってらっしゃる事はないか?
店員をお探しになってないか?
テーブルに不要なお皿やグラスがないか?
注意深くお客様一人一人に注目してご不便がないかを観察し、すぐに対応できる習慣が大切です。
このような習慣を重ねていると、お客様自身も認識できていないウォンツにアクセスできる能力が開花する事があります。
この能力は勿論、素晴らしいスキルです。
ただ単に、作業をしていれば身に付かない能力なのです。
絶対に接客ではNGな事。
接客業としてコレだけはNGといった事も存在します。
一般的な人間関係の中では普通の事でも接客であればNGとなる事が存在するので、無意識にNG行為をしてしまいがちです。
お客様を無意識の内に不快な気分にさせない為にもしっかり習得してください。
|お客様の話を話の途中で遮る。
お客様に何かアナウンスが必要なタイミングでも、それはお店側の都合です。
何かアナウンスしたい事があっても、緊急でない場合は少し離れた場所から様子を窺い、会話が途切れたタイミングを見計らってアナウンスする様にしましょう。
仮に緊急を要するタイミングで会話を遮ってしまうのであれば『ご会話中申し訳ございません』と先にお詫びをしてお客様のご様子を窺い、お客様が『いいよ』と合図をくれたタイミングで話しかけるようにしましょう。
|自分の好みを押し付けず、選択して頂く様に誘導する。
接客時におススメは?って聞かれる事があると思います。
しかし、自分の好みをズラズラと話されるような想定はきっとお客様はされていません。
人気があるのはコチラで、私的にはコチラが好みです。程度にして味の特徴をお伝えするのが親切です。
必ず、本当に自分がお勧めしたい商品を1つ話すのではなく、最低2点の中でお客様に選んでいただくように話す工夫が必要です。
|愛想ない対応や返事や振舞い。
仏頂ヅラで働くスタッフほど醜く見えるものです。
ふてぶてしい態度、不機嫌そうな態度で働く理由がわかりません。
そんなメンタルで働いて何を得るつもりなのでしょうか?
『感じ悪いヤツ』と思われて良いことなんて何もないのです。
このような態度が改善されず働いていると必ず雇用契約を解除される認識を持ちましょう。
三方良しで働く事が一番自分にとって利益がある事を知ってください。
三方とは接客において、お客様・雇用主・仲間です。
他人の傘の下で働く選択をしたという事は、三方良しで生きる選択をしたと同意なのです。
接客の大切なことを熟知して自分流スキルを身につけましょう。
基本となる接客をよく理解して注意する事、考慮する事を知れば接客は生涯じぶんに取って役に立つスキルとなります。
次は接客は好きなのだが、嫌な気持ちになってしまう事って必ずあります。
人と人ですので時にまったく噛み合わずにイライラとしてしまう事だってあって普通です。
お客様との会話でイライラする事が全くないという人は虚勢を張っている可能性が高い。
実際にイライラした時の自分のイライラのいなし方やイライラをうみだした原因を探し、上手に解消する方法をご紹介します。
接客中にお客様にイライラするあるある事例。
イライラする事は、自分が想定した、もしくは予測した状態にならなかった事が原因であることが多いです。
では、飲食店でありがちなイライラあるあるを見てみましょう。
|お客様の態度や口調が悪い
お客様も様々な精神状態で来店されます。
安定的な状態で来店される人ばかりではないし、お客様は仕事中ではなくプライベートです。
一方的にコチラが真摯に対応すべきシーンで、お客様の態度や口調が悪くてイライラとしてしまっても態度に出すわけにはいきませんよね?
それが余計にイライラしますし、お客様を人間的に軽蔑してしまう場面です。
|大音量でイヤホンをしたまま注文する。
まったくコチラの話を聞く気がなく、自分の要求だけ突き付けてくる様なお客様が存在します。
当然コミュニケーションが取れず、コチラの注文のオウム返しも聞こえませんから無駄に後から注文内容が違うなどクレームに発展するバカなケースも起こります。
|食事マナーや行儀が悪く、汚らしい。
ガチャガチャ必要以上に音を出してお食事をされたり、足をテーブルの上に上げたり、掛けたりと周りのお客様まで不快に感じる人がいらっしゃいます。
また食べ方が汚らしく、お客様の周辺にごみが散らかったりとひどい場合は周りのお客様からクレームやもめ事に発展してしまう場合もあります。
|おつりが少ないとイチャモンを付けて、バレたら居直って罵倒しながら帰る。
5千円札を出して1万円札を出したと居直って譲らない人やおつりを確認しつつ受け取って一旦店を出てすぐに帰ってきてお釣りが少なかったと騒ぐ人など訳わからないクレームが関西は非常に多い。
証拠を示して論理的にご説明しても意地になったり感情的になったりして譲らないお客様ってイライラしますよね?
次のお客様がレジに並ばれている場合など非常にイライラするし、ストレスもハンパないのに論破し尽くされたり、相手されなくなったら帰りがけに口汚く罵りながら帰っていかれた日はお酒が美味しかったりします。
|閉店時間をアナウンスしても一向に帰るそぶりを見せず居座る。|
これも非常に多い。
強く言えない事を知っているからこそ、コチラの状況を利用して居座ったり、程度の悪い数が多い団体様ほど時間を守らず居座り気味ですよね?
閉店時間で従業員の終電時間に影響するシーンなどでは非常にイライラすると思います。
居座って、帰っていく際は気まずそうに帰るんなら、はよ帰れってパターンが多いです。
接客でイライラした時の対処法。
いくら仕事中だとはいえ、イライラしたら他の作業に転じてもなかなかスムーズにいつも通りのパフォーマンスを発揮できない経験をしたことがないですか?
負のスパイラルに陥る前に、さっとイライラから抜け出す自分に合った対処法を見つけましょう。
|演者として接客を演じるマインドで仕事をしてみる。
接客業は、将来的に非常に高価なサービスとして飲食業では用いられる可能性が高く、俳優の卵ばかりを雇っている高級飲食店もあるほどです。
俳優気分で低俗な客を物ともしない演者に成りきりましょう。
感情のコントロールが難しい人は、この様に自分ではない自分が接客業で演じているつもりで働く習慣にすると嫌な場面での接客にも余裕が生まれます。
なかなか鉄の意志で自分のままで感情のコントロールが難しい場合は試してみる事をお勧めします。
|他のスタッフに頑張らずに代わってもらう。
イライラしてしまう事はどんな人でもあると思います。
自分がどうしても合わないタイプというのは居て当たり前です。
そんな時にでも我慢して接客するのは精神衛生上よくありません。
無理をしない方がいいと僕は思います。
他のスタッフに事情を話し、一旦その場から離れて気持ちを入れ替える様にしましょう。
そんな時に助け合えるのも同じ職場で苦楽を共にする仲間なのですから。
|普段から安定している精神状態を保とう。
これはイライラしたタイミングでの提案ではないのですが、人は幸福の土台によって精神的に負の気分に持っていかれる度合いが違います。
日頃から精神的に安定している状態を心掛けましょう。
過去参考記事:飲食店で働く人たちは何故、「やりがい」や「充足感」が持てないのか?
|お客様への本音ベースでの考え方を変えてみる。
コチラをイライラさせるお客様に対して真摯に向き合おうとするからイライラする事の方がケースとしては多いと思います。
という事は、真摯に向き合わなかったらいいんじゃないでしょうか?
まともに応えようとするからイライラするのなら、まともに応えない事に全力で努力してみる試みの意味です。
その状態での相手の反応を楽しめるマインドがあれば、かなりイライラを解消されるのではないでしょうか?
|イライラしてしまったら、本当は自分が悪かったんじゃないかとも考えてみる。
そもそもイライラしてしまった場合に、その場ではなかなか振り返る事は難しいですから、後から振り返ってみてあの時自分がイライラしてしまったのは本当にお客様に非があったのかと振り返ってみてください。
これは、将来的に同じようなケースにぶつかった時に冷静に自分の精神と向き合える秘訣です。
イライラした事を早く切り替える視点も大切ですが、時には振り返り、経験値として吸収する視点も大切なのです。
接客で大切な事の基本から応用までと、接客で嫌な気持ちになった時の対処法を解説。まとめ
接客とは自分の普段からの精神的な安定が非常に大切になってくるヒューマンスキルを軸にした難しい仕事です。
接客の基本を熟知するのと同様にNGとなるべき事を意識する必要があります。
そして、人対人であるなら100%解りあえる事もないし、100%の人に応じる事なんて不可能なんだと理解した上で接客に向き合うと精神衛生上すごく楽になります。
難しい仕事ですが、やりがいも多い仕事だと思います。
どうぞ、接客のプロフェッショナルではなく、スペシャリストになってください。
応援します!
僕は飲食業界で25年間マネジメント層として現在まで働き、今は年商8億円の飲食部門の統括をしております。
それとは別に、飲食店開業コンサルタントとしてこれまで多くの飲食人とお仕事をさせて頂いております。
そして、今記事を書かせて頂いております、「飲食マネジメント経営.blog」の運営をしております。
これ以上、飲食で失敗しない転職のレシピはコチラ!
大阪を中心に活動している飲食専門の経営コンサルタントです。
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