コロナの飲食店への影響は?いきなりステーキ大丈夫か?決算書から読み解く。

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コロナの飲食店への影響は?いきなりステーキ大丈夫か?決算書から読み解く。

コロナの飲食店への影響は?いきなりステーキ大丈夫か?決算書から読み解く。

日本全体に大きな影響を及ぼし続けているコロナですが、飲食店においても一部大きな影響を及ぼしています。

飲食店の中でもそれほど大きな影響を及ぼしていないお店もある一方、平常時の売上の3分の1まで大幅に売上を落としているお店まで様々なのだが、皆さまのお仕事はどうだろうか?

そんな中、先日過去に少し記事にした『いきなりステーキ』を運営する(株)ペッパーフードサービスが気になり、決算書を見てみてみたら、とても寒々しくなったので共有していこーと思います。

いきなりステーキを運営しているペッパーフードの株価は一時8,200円までブチ上がった時期もあったのですが、現在昨日時点で492円まで下げている。

そもそも、カニバリゼーションが原因で売上を急速に減速させたと営業本部は釈明していますが、どういった店舗展開をしてきたか見てみましょう。

2014年末 30店舗
2015年末 77店舗
2016年末 115店舗
2017年末 188店舗
2018年末 397店舗
2019年半期 472店舗

実際に株価は2016年~2017年度にかけてのおそらく150店舗あたりまで伸びた辺りがピークだったのではないかと見ています。

飲食チェーンの場合、150店舗あたりが国内で急速に成長させる限界だと言われている中、凄まじい勢いで出店を続けてきたツケがまわったとされているのですが、僕の見立ては違います。
過去参考記事 飲食業界の現状の動向と課題:主要都市と地方との格差が計算できていない問題。

実際の2019年度の数値を基に具体的に下がり続けているところにコロナが来た訳ですからコレは保てないのではないかと予想してしまいます。

では実際にコロナ前でも、どれくらいのヤバい状況だったのかを見てみましょう。

2018年度との昨年対比の表です。

単位(%・店舗数) 1月 2月 3月 4月 5月 6月 上期
全国 売上 163.3 147.6 134.3 126.2 125.4 122.5 135.0
客数 164.3 160.7 137.8 129.2 124.8 124.9 138.4
客単価 99.4 91.8 97.5 97.7 100.5 98.1 97.5
既存店 売上 80.5 75.1 73.3 75.2 73.4 76.2 75.4
客数 81.4 82.8 75.1 76.8 73.5 77.7 77.6
客単価 98.8 90.8 97.6 97.8 99.8 98.1 97.2
国内店舗数 401 417 433 451 459 467 81店舗増加

この表は、すごくヤバい事実が見て取れるんですよ。

結局、いきなりステーキの上半期の前半の好調は店舗数拡大による売上の増大で成り立っており、既存店はずっと売上を落とし続けている訳ですから、店舗数拡大による虚像でスケラビリティを演じていたと言えます。

それが下半期になるともう隠しようのない数字まで落してくるんです。

単位(%・店舗数) 7月 8月 9月 10月 11月 12月 下期 全期
全店 売上 108.1 95.4 93.3 80.1 87.9 82.3 90.7 109.8
客数 106.7 94.0 100.9 81.1 94.7 87.2 99.8 112.8
客単価 99.5 101.5 92.4 98.7 92.9 94.3 96.7 97.3
既存店 売上 70.4 64.8 66.4 58.6 67.2 67.3 65.6 69.8
客数 72.8 64.1 72.0 59.5 72.2 71.2 68.3 72.2
客単価 96.8 101.1 92.1 98.5 93.0 94.5 96.1 96.7
国内店舗数 475 478 481 487 489 490 31 112店舗増加

このよーに、下半期では出店ペースも落ちてきているのですが、8月を境に出店した売上を既存店に足しても昨年対比で売上を割ってしまっており、後退期に入った事が手に取れますよね。

今後74店舗(直営店48店舗、フランチャイズ26店舗)閉店予定だそうだが、コロナの影響でまだまだ増える可能性は高い。

貸借対照表を見ると流動資産が74億の現金をまだ持っているが、2020年度に支払う必要のある流動負債が149億もあり、かなりタイトな資金繰りが要求される。

更にSMBC日興証券に新株予約割り当てで最大520万株発行予定で、最大69億円を調達できる見込みだが、銀行からどこからも融資をしてもらえない事がモロ見えで悪魔の増資であるワラントに手を出した形だ。

このよーな状況に陥ってからのコロナですから。。。

コレは自力で復活は果たせない可能性の方がはるかに高い。

2020年3月25日、とうとう継続企業に前提に関する事項の注記を発表した。

継続企業の前提に関する注記とは?

継続企業の前提に関する注記 = 継続企業の前提に関する重要な疑義 = 倒産のリスクに関する説明文」ということになる。

例としては、下記のようなものがある。

・売上高の著しい減少
・継続的な営業損失の発生又は営業キャッシュ・フローのマイナス
・重要な営業損失、経常損失又は当期純損失の計上
・重要なマイナスの営業キャッシュ・フローの計上
・債務超過

このように、上場企業の経営者は、自分の会社が1年以内に破綻するリスクが極めて高いと判断したら、決算書の「継続企業の前提に関する注記」で倒産リスクの中身と対応策を明記しなくてはいけない。

とはいえ、注記が付いた全ての会社が倒産するわけではない。

例えば、大幅なリストラを実施した結果、ある期間に多額な損失を計上し、「継続企業の前提に関する注記」が付いたけど、翌年には経営計画を達成して黒字になり、注記が消えるようなケースもある。

が、いきなりステーキの場合はかなりツンでる可能性がある。

この企業自体の内部オペレーションも急速に店舗数を伸ばしてきてしまった事で、内部オペレーションの強化をさせてこれなかったはずで、経営本部の力量も相当怪しい。

いきなりステーキ自体のブランド価値や物件に興味を持つ企業が出てきても、買収する旨みがあるとも思えない。

倒産ともなると、かなりのインパクトを残しそうだが、今までの打ってきた施策を見る限り十分にあり得る。

今後、よりいきなりステーキ周辺には注目が必要です。

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コロナの飲食店への影響は?急速に成長を急ぐ組織が陥る穴を再考する。

コロナの飲食店への影響は?急速に成長を急ぐ組織が陥る穴を再考する。

いきなりステーキは急成長させていく過程で人材を急速に集めなければならず、相当むちゃな募集をかけ続けてきたはずです。

大した実績や能力がなくとも、飲食店やその他業種の店舗責任者を経験してきた人を好待遇で雇用し続ける。

一定の限った期間では、この施策自体は悪くありません。

しかし、この厚遇に乗っかってくる人材は集めれば集めるだけ素性のわからない人間性の怪しい人たちがどうしても多く集まってしまうんです。

20数年前の飲食業界はまさにそんな人たちが集まる酷い環境でした。

詳しくは語りませんが、そんな人たちが集まって組織を成そうとするのですから調整は非常に難しい。

今更言ってもあとの祭りなのですが、厚遇で釣った人材がウマく機能する訳がないのですし、ブランド力が強固な内に各店舗での売上実績によってマネジメント力のある店舗責任者及びマネージャーをしっかり吟味し、組織の要職に耐える人材に再教育すべきでした。

ブランド力のある時期には売上ベースでそのお店の要職を評価すべきではなく、よーするに売上をいくら作っても評価に値しない。

組織の資産である従業員の教育に特化した実績を上げた人材、育成力を持つ人材に評価を集中すべきです。

そして、そのような教育に特化した人材に組織の資産を集中させ、権限を与え、その人材の幸福の土台を急速に強固にする事が後々に大きくレバレッジが効いてくるのです。

 

幸福の土台を強固にした労働者は、組織のケイパビリティそのものです。

 

その組織的な強みを組織の要所に配して、組織全体にレバレッジを効かせていく以外に急速に組織を成長させよーとする時に営業本部の意向をウマく店舗まで浸透させられる訳が無いのです。

おそらく、社長からの手紙的なモノが世間を騒がせましたが、あの感じを見ると営業本部からの施策はバカが集まる様な伝言ゲームの顛末に陥るまったく意向が伝わらない事態になっていると思われます。

そして、その状況に営業本部が痺れを切らして恫喝的なオペレーショナルな命令ばかり現場に降りていく。

もうまともな組織を成していないですよね。

おそらく、まともな上場会社らしい王道の商いができていないと思われます。

実際には、大幅に営業本部がブランディングでド外しな施策を打ち続けても、まともな飲食人が店舗または数店舗を統括している場合は昨年対比で20%も30%も落とすようなバカな事態にはなりません。

この状態に組織的に歯止めが効かせていないのは、現場を顧みず、営業本部が画一的に人材の報酬を扱った事が原因です。

または、調子のよい時に数字だけを追った店舗責任者、またはマネージャーを称賛した結果だと思われます。

はやい段階でCEOを据えて、創業者が一歩も二歩も引くべきでしたね。

チェーン店を育成したい資本家はオペレーションの重要度を改めて認識して頂きたい。

 


 

大阪を中心に活動している飲食専門の経営コンサルタントです。

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