今さら感凄いけど負けずにラーメン一蘭の戦略を改めて評価してみる。
マーケッターとして飲食人が持ち得ていない視点を今回は指摘したいと思います。
ラーメン店で働く人たちに一蘭をどう評価しますかと伺うと決まって「あれはアカン!」と返ってきます。
何故、そう思うのか?
こんなに味に価値がなくなった現代において、飲食現場では相変わらず味に絶対の価値を置こうとしているんです。
勿論、それを否定している訳ではないのです。
しかし、一蘭では味よりもストーリーを売っていると見た場合に自分たち飲食人が持ちえない戦略が見えてくるんだと思います。
そして、一蘭が評価される場合によく言われるのが、
味集中カウンター
これは、本当に素晴らしい。
待ち時間に通常のラーメン屋の場合には、見る必要のない汚い部分や従業員の態度や仕事姿勢など見られてマイナスになりうる視界が広がっていますが、一蘭にはそういった部分をすべてシャットアウトしているからこそ新たなストーリーが生まれている。
これによって女性のお一人様も入店しやすく、ラーメンのこだわりやお店の歴史などを打ち出すことにより、本来なかなか伝えがたい情報を一人一人にダイレクトに伝えやすい設計となっています。
替え玉注文システム
従業員を呼ぶこともなく、大した手間なく替え玉が届く上にチャルメラの音と共に替え玉がやってきます。
正に調教されているんですよね、パブロフの犬状態。
そして、あのチャルメラの音がノスタルジーな気分にさせてくれる。
凄くよく考えられています。
オーダー用紙
お客様一人一人が自分仕様でラーメンを味わうことが出来るので痒いところに手が届く仕様になっており、仮に自分が設定した仕様を食べて好みじゃなかった場合、
アレ?間違えたかな?次はこうしてみよう!
的な視点がお客様に勝手に生まれる。
通常、味に対してはどんなに完璧なものを提供したとしても一定数のお客様からは称賛は受けれません。
店側が完璧と思った形で提供すればするほど、一定数称賛を受けれなかったお客様のネクストはありません。
しかし、お客様にご自分のオーダーの仕方を間違ったと思わせたら、「次は」の視点をお客様に持って頂ける。
このようにネクストの確率を上げていくゲームを現代の飲食店は行っているのです。
赤い秘伝のたれ
現代人の味覚は鈍くなっています。
化学調味料などを家庭で手軽に使える様になり、全体的に繊細な味を捉えにくくなっています。
豚骨スープを他の豚骨ラーメン店とは差別化させるために敢えて甘い仕上がりにしていると思うのですが、それだけでは現代人の舌に記憶させれませんので、刺激を加えていると思われます。
この赤い秘伝のタレもオーダー用紙で量の調節ができ、お客様に自分のオーダー仕様が間違ったと誤認させる効果もあります。
これだけではない本当のラーメン一蘭の本当の凄さ。
本来、厨房やドリンク場などのライブ感をお客様に届けることでお店独自の雰囲気を構築し、その世界観と共にお料理を提供するのが飲食業だとしたら、ラーメン一蘭は全く真逆の戦略を用いていることがご理解できるでしょう。
そして、この世界観を構築する現場の作業は凄まじいコストが必要です。
教育とは、伝達とは違いますので膨大な時間を要します。
チームメンバーが3割入れ替われば、チームの状況は大きく変わり再教育にまた時間を要します。
大阪を中心に活動している飲食専門の経営コンサルタントです。
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