2025年、人は「買い物」をしなくなる 著者 望月智之 書評 デジタルシェルフの衝撃
「2025年、人は「買い物」をしなくなるの紹介
「2025年、人は「買い物」をしなくなるは、
発行日 2019年11月21日 初版発行
著者 望月 智之
東証1部の経営コンサルタント会社を経て、株式会社いつもを共同創業
発行者 株式会社クロスメディア・パブリッシング
「2025年、人は「買い物」をしなくなるの導入文
ショッピング体験の発展で、人々は「買い物」をしなくなる。もちろん、お金を支払って何かを買うことがなくなるわけではない。なくなるのは、これまでの買い物におけるさまざまなプロセスだ。店に行くことや、現金を用意すること、商品に現物を見ること、さらには商品を自分で選ぶことも含まれる。
その過程で私たちをまっているのが、本書で詳しく述べる「デジタルシェルフ」である。
「2025年、人は「買い物」をしなくなる 目次
はじめに
第一章 ショッピング体験の進化で、人々は「買い物」をしなくなる
■買い物はこんなに面倒くさい
■人々は買い物のために店にいかなくなる
■店舗離れを加速させたウェブルーミング
■ネットを介して「情報につながる」
■「品ぞろえのよさ」に価値はない
■「体験型」の店舗が生き残れる時代へ
■「選ぶのが面倒」な人たちはAIを信じ始めた
■テレビCMよりも口コミを信じる消費者たち
■サブスクリプション(定額制)で音楽を聴く人が増えた理由
■世の中のあらゆるものが「サブスク化」される
■サブスクで利用メリットが大きいものの「ある共通点」とは?
■「買っているのに所有しない」ーわれわれの概念を変えたメルカリ
■アパレル業界へのメルカリの意外な影響
■価格の最適化で比較サイトが消える!?
■「楽しくない」のに選ばれるAmazon
■買うプロセス省略でも残る楽しみは「開封の儀」
第二章 ショッピングはどう発展してきたのか
■戦後に伸び続けた百貨店と個人商店
■自動車の普及で台頭してきたスーパーマーケット
■チェーンストア理論による大型専門店の登場
■「ショッピング史」は棚を奪い合う歴史だった
■インターネットの普及で棚が「家に来た」
■現代人の生活スタイルを一変させた「レビュー」
■スマートフォンの普及で棚が「手元に来た」
■若者は「ググらない」
■大企業もマス戦略から「スモールマス戦略」へ
■プライベートブランドが席捲するカラクリ
■棚が奪われたメーカーの「D to C」という反撃
第三章 リーディングカンパニーたちの目指すもの
■物流コスト上昇で見え始めたECの限界
■「便利さ」に飽き始めた消費者が求めるもの
■食品会社がいまや安全より重視するのも「時間」
■棚の獲得競争からスマホの「時間獲得競争」へ
■無人コンビニが「世界標準」になれる時代
■ウォルマートで車から降りずに買い物ができる
■中国のラッキンコーヒーがスタバを超える日
■世界一のIT先進国はもはやアメリカではない
■グーグルが目をつけた「運転中」の時間
■パーソナライズで攻勢をかけるリーバイス
■自分で好みを見つけるAmazonの「Discover」
■ロレアルがARの企業を買収したワケ
■加速するインフルエンサーマーケティング
■「うどんインスタグラマー」まで登場!?
第四章 さらなる進化、「デジタルシェルフ」へ
■あらゆるデバイスが商品棚になる
■データドリブンにより始まる「無意識の買い物」
■データの活用で変わるメーカーの現場
■映画のキャスティングも顧客データで決まる
■日本がデータドリブン社会になりづらい事情
■「自分でも気づかないマーケット」の開拓
■「コミュニケーションがある場所」がどこでも店舗になる
■質よりも共感できるストーリーで売れていく
■アメリカでは個人がつくった商品が大ヒット
■共感を得るストーリーの2つのセオリー
■日本でも個人がD to Cに目覚め始める
■デジタルシェルフは5Gで加速する
第五章 『人々が「買い物」をしなくなる未来』の先にあるもの
■買い物時間が「0秒」になって消えるもの
■いつでも「バーチャルコンシェルジュ」が帯同
■サブスクで人がモノを持たなくなる時代
■ネットを「人が検索する」シーンはなくなる!?
■行動がスコアリングされて個人情報が筒抜けに
■買い物を楽しく創造的にするのは私たち消費者
「2025年、人は「買い物」をしなくなる 要約
序盤では徹底的に本質的に実店舗をまわって買い物をする事は非常に無駄な行為で、買い物に行くといった行為はなくなっていくと著者は言います。
アメリカでは大型ショッピングモールが次々姿を消しており、2019年4月に発表されたレポートではECの更なる普及の影響で2026年までに米国内で7万5000店の小売店が衣料品関係を中心に消えると予測されています。
ウェブルーミングとは、
商品探しをネットで行い、実際の購入は実店舗で行うことを指します。
ショールーミングとは、
実店舗で商品を探し、ネットで購入することを指します。
日本でもウェブルーミングかショールーミングをする人が多い。
これらの消費行動が増える事で、従来に店舗の役割が奪われていくと著者は言います。
このように、ネットの発展が、体験型ではない業界のありとあらゆるビジネスチャンスを奪っていく未来がすぐそこに迫って来ている事を著者はあらゆる事例をもとに紹介していく。
中盤には、時間の概念が大幅に変化して来ている事を指摘し、消費者の時間をどのように奪うかのゲームになっている状況を解説し、リアル店舗での棚に意味がなくなり、デジタル上に棚の場所が移っている今現在の市場に迫っています。
このように、日常的に身の回りの全てが商品棚になることをデジタルシェルフといい、5Gやスマートグラスの普及で高加速していくと著者は言います。
そしてデータドリブンにより、AIを活用して自分に必要なモノが自然に届くようになる世界。
全てを管理されている映画の中の世界みたいな話がすぐそこにあると著者は言います。
終盤には、デジタルシェルフが加速していく未来に、それと並行して変化していく市場予測をしており、消費者がマーケットの濁流にのみ込まれない為の思考法を提示している。
「2025年、人は「買い物」をしなくなるを読んで「デジタルシェルフ」「データドリブン」考察
アレクサやスマホなどの機器は便利な道具として市場に創出されたと考えられている反面、パソコンやスマホのカメラ機能を使えないようにしてパソコンやスマホを使っている人まで存在する。
よーするに、必要以上に企業に自分の情報を搾取されていると感じている人たちです。
現代の社会は物質的な生存条件を確保しており、物質的な貧困から脱した私たちが、次に何を望むのかを問われているのだと思います。
資本主義経済が効きすぎる時代へ急速にシフトして、この社会に非常に満足度を感じる人の数は確かに増えたのかもしれませんが、この社会に不満足な人の数を減らすアプローチはウマく機能していません。
このまま、「資本主義社会を盲目的に突き進んでいいのか」について僕には疑問です。
主体的に自分のコストを掛けて動かなくなる社会は、受動的を越えると従属的になってしまうと思うんです。
スマートグラスに映る目の前にある景色や商品に値段が表示され、買いたい意志を示すとクレジット情報にアクセスされ清算され即日出荷され手元に届く社会までなら、まだギリギリ許容範囲です。
しかし、自分の購入履歴やら何やらでAIで分析された今現在に必要とされていないが、潜在的に欲している商品まで勝手に出荷される時代とか怖くないですか?
人のモチベーションの源泉は人間性に根差した衝動だと思うんですよ。
スマートで便利で快適な暮らしは、それがいい暮らしだと一部の人たちに見せられている可能性だって考えねばいけないと思います。
実はその価値観で生活する人たちが潤うのではなく、価値観を与えた人たちの都合の良い未来かもしれません。
「2025年、人は「買い物」をしなくなる」の書評を書いている筆者は、
他にも、飲食店開業コンサルタントとして、これまでたくさんの飲食人とお仕事をご一緒させて頂いております。
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