賢さをつくる 著者 谷川 祐基 書評 賢さはセレクトできる!
賢さをつくる 賢さはセレクトできる!の導入文
「頭のよさ」「思考」「考える」とはいったい何を示すのだろう?
トレーニングで「頭をよくする」ことは可能なのだろうか?
私がこれらの問いを追求しだしたのは、教育事業を仕事の中心に据えてからだ。
(中略)
ほとんどの教育プログラムには、とある前提が含まれていることに気づく。それは「受講者(生徒)は全員同じ理解力を持ち、同じことを教えれば同じように成果が出る」という前提だ。
ところが現実は違う。
(中略)
何かしら考え方や情報処理の仕方に違いがあるのだ。
これが現実である。
が、現実だからといって、「お宅のお子さんは理解力がないですね」とか「あなたは頭が悪いね」などと言えるわけがない。
結局、「全員同じ理解力を持っている」という建前を守ることになる。
そして成果が出ないのは思考方法が原因ではなく、「努力が足りない」「やる気がない」という精神論にされてしまう。
(中略)
「頭のよさ」とは考え方や思考方法に過ぎず、いつでも好きなときに自分で変えることができる。
もちろん、思考方法は個性でもある。
(中略)
望むなら、だれでも、いつでも、頭はよくなる。
(中略)
まずは、「頭の良さ」とは何か?思考とは何か?
ということを、みなさんと一緒に解き明かしていこうと思う。
この「頭のよさ」のメカニズムを解明し定義することで、「誰でも短期間で頭がよくなる思考法」が浮かび上がってくる。
講演依頼.com抜粋
賢さをつくる 賢さはセレクトできる!のもくじ
はじめに 頭がよくなる、よくなりたければ。
第一章 「頭がよい」とは、どういうことか?
■「頭のよい」子どもと「頭のよい」大人
■アウトプットとインプットの関係
■「イヌ」と聞いて思い浮かべるのは?
■インプット力の世界
■「山掛け」と勘違いされがち
■企画力のある人の思考法
■「思考」の新・定義
第二章 「右」の世界と、「左」の世界。
■世界を定義する
■「ポチ」と「宇宙」
■「3か月で5キロやせる!」
■9文字にかけた3時間
■祇園精舎の鐘の声
■1万人の命と1人の命
■丸か?四角か?
■自由な思考を生むためには
■タイムリミット1時間
第三章 「頭のよさ」を決める、3つの動き。
■「頭のよさ」を定義する
■「頭のよさ」の要素①
■「頭のよさ」の要素②
■「頭のよさ」の要素③
■「頭のよさ」と個性
第四章 「具体化」と「抽象化」で、自在に働く。
■全員が力を発揮する組織
■役職と抽象度
■プレーヤーと往復運動
■リーダーと往復運動
■ヒエラルキーを区切る線
■学歴社会の謎
■数学を学ぶ真の意味
第五章 いますぐできる、頭をよくする思考方法
■「頭がいい」って何なのか?
■質問の力
■「右」「左」の得手・不得手
■抽象化する質問ワード
■具体化する質問ワード
■フレームワークの活用
■階層構造の使い方①
■階層構造の使い方②
■階層構造の使い方③
■思考停止しないために①
■思考停止しないために②
おわりに 大切なこと。それは、具体と抽象の往復運動
賢さをつくる 賢さはセレクトできる!の要約
頭のよい人の特徴を、小学校の生徒、高校生、小学校の教師、高校の教師、社会人に聞くと、皆バラバラである。
とはいえ、傾向として、
学校ではインプット力が重視され、社会に出るとアウトプット力が重視されていく。
アウトプット力とは、「具現化能力」のこと。
小学校、中学校では、「知識量がある」「理解力が高い」「飲み込みが早い」などインプットする能力から見た頭のよさを評価されがち
高校、大学では「自分の頭で考える」「頭の回転が速い」「理論的」「応用力がある」といったインプットとアウトプットの中間に位置する能力を指し、
社会では、「発想が豊か」「説明がうまい」「行動が効率的」「判断が的確」とアウトプットする能力を指した。
このように、社会では凄く売り上げを上げるとか、青色LEDを発明してノーベル賞を受賞するとかアウトプットする力が求められる。
学校と社会では、求められる頭のよさの「方向」が違う。
「学校の勉強が社会では役に立たない」と言われますが、それは「方向」が違うのである意味当たり前で、学校が求めるのはインプット力であり、社会が求めるのはアウトプット力だからです。
それならば、学校教育の中でグループディスカッションやプレゼンを積極的に取り入れ生徒のアウトプット力を伸ばそうとする動きが文部科学省であり、学校・塾の教師からも同じ意見があるのですが、これはまったく的外れだと著者は言います。
なぜならば、よいアウトプットに必要なのは、決してプレゼン力ではなく、良いアウトプットには良いインプットだからです。
インプットが不十分なら、底の浅い薄っぺらなアウトプットしかできない。
ここで著者がなんとしても世の中から振り払いたい誤解があるという。
「勉強とは暗記である」という誤解。
→頭のいい人は知識が豊富で暗記が得意なように見える。
しかし、彼らの行っているのは、実は暗記ではなく、抽象化なのです。
知識のピースを整理し、体系化し、より抽象度の高い概念にまとめていくことでインプット効率を上げていく。
丸暗記ではなく抽象度の高い概念に新しいピースをはめ込んでいくイメージ。
このように、抽象化のインプットを覚えると、もう暗記型のインプットには戻れなくなる。
批判する人たちの方こそ、「頭のよさは生まれつきだし、改善することはない」と決めてかかっているんだと。
頭のよい人とは、具体化と抽象化の往復運動が得意な人であると。
✓抽象的ほど長期的であり、具体的なほど短期的である。
✓抽象的ほど本質的であり、具体的なほど実用的である。
✓抽象的ほど概念的であり、具体的なほど五感的・数値的である。
✓抽象的ほど精神的であり、具体的なほど現実的である。
✓抽象的ほど多面的高次元であり、具体的なほど一面的低次元である。
✓「具体化」と「抽象化」のスピードが速い。
✓「具体化」と「抽象化」の回数が多い。
✓「具体」と「抽象」の距離が長い。
「具現」の世界である目の前の小さな行動を決める時も、できるだけ「抽象」の世界、つまり全体的で長期的なことを考えてから決めたほうが思慮深い人と呼ばれる。
✓「具体化」と「抽象化」のスピードが速い。
頭の回転の速い人は具現化と抽象化のスピードが速く、具体的な質問に対して、短い時間の中でも本質や全体を考えてから反応している。
✓「具体化」と「抽象化」の回数が多い。
頭がよい人は、たくさんの間違いにぶつかったから正解がわかる。
よーするに、思考から出てきた理論は仮説に過ぎず、仮説を事実に付き合わせて正解か間違いかを判断できる。
✓Where(どこで?)
✓Who(だれが?)
✓What(なにを?)
✓Why(なぜ?)
✓How(どのように?/どれくらい?)
自分自身に「Why(なぜ?)」と問いかけることで、どんな対象でも本質的な理解に近づくことができる。
賢さをつくる 著者 谷川 祐基 書評 賢さはセレクトできる!の読むべきポイント
いやー「賢さをつくる」著者 谷川祐基さんの賢さはセレクトできる!非常に面白かった!
そして、今までマネジメント層としてたくさんの部下と接してきた中でくすぶっていた疑問の数々が晴れた気がしました。
明日から違った視点で職場を見ることが出来そうです。
今日は知識を脳に焼き付けるために、すぐに寝たい気分です。
デフラグデフラグ。。。
著者が定義した視点で人や組織を観察した場合に新たな開発プログラムの可能性が見える気がします。
この「賢さをつくる」は、経営者、組織幹部は必ず一度は目を通すべき良書だと感じました。
人材開発の本質的な部分に切り込まれている、そして優しい内容です。
感銘を受けました!著者の谷川祐基氏、この先注目していきます!
「賢さをつくる」、本当に是非よんでみてください!
『賢さをつくる』の書評を書いている筆者は、
他にも、飲食店開業コンサルタントとして、これまでたくさんの飲食人とお仕事をご一緒させて頂いております。
今ご覧になって頂いている記事がある「飲食マネジメント経営.blog」は、飲食業界のマネジメントを活用した有益な情報を発信するブログサイトです。
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